◆よかったところ
フィクションだけど現実にありそうな事業を想定して会計の知識をわかりやすく伝えようとしているところ。
会計の勉強は分厚い教科書や簿記の勉強より私はこういった小説の方が実践的な知識が身に付き易いと個人的には思います。
◆わかりにくかったところ
私は会計システムを作っていたこともあって、ある程度は勉強していると方だと思っているのですが、それを鑑みても始めて会計を勉強する人が書いてある全てを理解できるまでにはちょっと難易度が高いかなあと思いました。それは自分が会計を実践で分析した経験を持っていないからかなあと思いました。
◆身につけたい学び•考え
•損益計算書
売上総利益•••粗利益
営業利益•••本業の利益
経常利益•••通常の事業活動で発生する利益
•会社を大きくするには固定費を大きくする
•粗利益が小さいビジネスは、すでに死んでいる
•社員一人あたり1500万円が標準の売上金額で、目指すのは2000万円。これはどこの業種もそう変わらない
•新しいビジネスを始めるときには、以下3つが絶対に必要
1、新規事業を行う目的をハッキリさせる
2、無理の無い目標を立てる
3、撤退のルールを明確にする
•粉飾しやすい項目
売掛金•••入金サイトをみて最大何ヶ月分かがわかる。
材料費•••期首材料棚卸高+材料仕入高ー期末材料棚卸高
!どんな業種でも、材料や仕掛品も含めて商品の期末の棚卸資産を増やすと、売上原価が減って、粗利益が増える
短期であれば、商品を大量に作っても、原価償却費、水道光熱費、人件費などの固定費は同じだけ発生する。そうすると作っている商品が多ければ、一個当たりの固定費が薄くばらまかれて、一個あたりの原価が下がる
•会社を再生させるには
1、節税のテクニックを使って、会社が使えるお金を増やす
2、会計のテクニックを使って、決算書の利益を増やす
3、ビジネスモデルを変えることで、現実の売上と利益を増やす
• 部門別毎の利益率を出して、会社全体の総資産利益率を超えることができているかどうかが重要。なぜなら、会社全体よりも小さいと、将来、会社として別の部署に力を入れられてしまう可能性が出てくる
↑これは社員も知っておく必要がありますね。
事業を拡大しようとするときには
1、同じ業種に事業を拡大して規模の経済性を発生させ、利益を大きくする
2、川上、川下の事業を拡大をして、コストの削減やお客のニーズに応える
3、多角化経営をすることで、将来の会社全体のリスクを小さくする
- 作者: 竹内謙礼青木寿幸
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/04/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 19人 クリック: 116回
- この商品を含むブログ (45件) を見る