外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る「99の心得」 (光文社新書)
- 作者: 山口周
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2015/01/15
- メディア: 新書
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著者の知的成果の考えはこの一言に集約されていると思います。
「どんなにピカピカの学歴を持った頭脳優秀な人材でも、「動き方」を知らないと
まったく知的成果を生み出すことができない。」
本書では知的成果のための「動き方」を99個紹介しています。私が著者に興味を持ったのは、著者がスクーの授業で紹介していたプレゼン資料の作り方が大変わかりやすく、仕事ですぐに活かすことができたからです。
本書はたくさんの知的成果のための「動き方」がたくさん紹介されています。
私は次の文章が特に刺さり、とても勉強になりました!
・情報収集はもっとずっと後回しで構わない。
・インプットの量と学習効果はS字カーブを描き、一定の臨界量を超えると急カーブ的に学習効果はあがるものの、それ以降はあまり変わらない。
・論理的に筋が通っていないように思えることにこそ、知的生産のコアになるネタが隠されていることが多いのでわかったつもりにならない
・イノベーションのほとんどは「思いついた人」ではなく「あきらめなかった人」が実現している
・プロセッシングとは、集めた情報を分けたり、組み合わせたりして、示唆や洞察を引き出すこと
・ビジネスにおける知的生産は「行動の提案」まで踏み込むことで初めて価値を生み出す
・知的生産物のクオリティは、異なるポジションを取る人と摩擦を起こすことで初めて高まる
・1時間考えても知的生産のアウトプットイメージがわかないときは、思考力や思考量に問題があるのではなく、ほぼ間違いなく「問いの建て方」か「情報の集め方」に問題があるここでいうイメージがわかないというのは「手が動かなくなること」「言葉が生まれない」
・事実に関して、「定性的情報量」「定量的情報」とで表現フォーマットを切り替えると、効果的なアウトプットが可能となる
・英語をインプットのためのツール、いわば世界をのぞくための望遠鏡という道具として考えてみた場合、これを使わずにいるのはとてももったいない
知的成果の質を上げたい方は是非読んでみて下さい。オススメです。
<メモ>
第1章 戦略
・要求されているクオリティを押さえる
・指示は、「行動」ではなく「問い」で出す
・顧客を明確化する
第2章 インプット
・「よい質問=よいインプット」と知る
・情報をインプットする前に、アウトプットのイメージを持つ
第3章 プロセッシング
・行動を提案する
・常にポジションを取る
・「考える」と「悩む」を混同しない
・答えは探さず、来させる
・「長く考える」のではなく「何度も考える」
・論理と創造のモードを使い分ける
・立場と論理をごっちゃにしない
・思考停止ワードに注意する
第4章 アウトプット
・少ないほどいいと知る
・説得よりも納得を、納得よりも共感を追求する
・論理・倫理・情理の3つのバランスを取る
・アウトプットの表現フォーマットを決める
第5章 知的ストックを厚くする
・ストックが厚くなると洞察力が上がる