Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革"成功"ガイド
- 作者: Ken Schwaber,Jeff Sutherland,角征典,吉羽龍太郎,原田騎郎,川口恭伸
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/03/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
仕事上、私が抱えている案件を「スクラム形式でやってほしい」と上司から言われたので、スクラムって何?というところから勉強スタート。本書を手に取りました。
本を読んでスクラムを私なりの理解でざっくり表現すると、
(間違っていたらごめんなさい)
「依頼人(プロダクトオーナー)が求める成果物の一部を2週間(短期間)で開発メンバーが作り上げる。進め方はスクラムマスターがファシリテーションし、毎日朝会(15分)でやることをチームメンバーが確認して成果物を作成する。完成時には成果物の品評会(スプリントレビュー)と進め方のレビュー(スプリントレトロスペクティブ)を2週間単位で設け、次のタスク実行に反映する」
スクラムは「間違ったプロセスは間違った結果を生む」言い換えると、「正しい結果は正しいプロセスによって発生する」と信条のもと生み出された開発手法という認識です。
例:間違ったプロセスは間違った結果を生んでしまう
・リリースにかかる時間が増えている
・リリースが遅れる
・リリース後に安定化にかかる時間が増えている
・計画に時間がかかり、うまくできない
・途中の変化が難しい
・皮質が悪化している
・デスマーチが士気を低下させている
個人的にスクラムに専門用語が多いのは、言葉の定義の解釈に曖昧さをなくすために
あると考えています。つまり、スクラムは専門性がある開発手法なんですね。
したがって、スクラムをものにするには時間がかかる認識なので、実践と振り返りを継続していきたいと思いました。
本書を読んでスクラムの大きな枠組み3つ「役割」・「成果物」・「イベント」に分類して各用語を書きました。
スクラムの理解がしやすくなると思います。
●役割
・プロダクトオーナー・・・プロダクトの価値と開発チームの作業を最大化することに責任を持つ
・開発チーム・・・リリース判断可能な「完了」したプロダクトのインクリメントを各スプリントの終わりに届けることのできる専門家
・スクラムマスター・・・スクラムの理解と成立に責任を持つ。そのためにスクラムマスターは、スクラムチームとのやり取りで役に立つこと、立たないことをスクラムチームの外部の人たちに理解してもらうようにする。
スクラムマスターは、みんなのやり取りの変化を支援することでスクラムチームの作る価値を最大化する
●成果物
・インクリメント・・・今回のスプリントとこれまでのスプリントで完成したプロダクトバックログ項目をまとめたもの。スプリントの終わりには、新しいインクリメントが「完了」しなければいけない
・プロダクトバックログ・・・プロダクトに必要なものがすべて順序付きで一覧になったものであり、プロダクトの変更要求の唯一の情報源
である。プロダクトオーナーは、プロダクトバックログの内容・可用性・順序に責任を持つ
・スプリントバックログ
●イベント
・スプリント・・・「完了」した・動作する・リリース判断可能なプロダクトのインクリメントを作る1ヶ月以下のタイムボックス
・デイリースクラム・・・15分のミーティング。やるべきことを日々判断する
・スプリントレビュー・・・プロダクトオーナーとスクラムマスタと開発者が一緒になってレビューを行う。このミーティングは長くても4時間を超えることはない。レビューの対象は何を完了したか、どれだけ完了したか、どれだけ効率的に完了したか、成果物は利用可能であるか?スプリントが1ヶ月の場合、スプリントレビューのタイムボックスは4時間である。
スプリントの期間が短ければ、その長さに比例して時間が短くなる。たとえば、スプリントが2週間あれば、スプリントレビューは2時間になる
・スプリントレトロスペクティブ
⇒スプリント毎に改善を努める。
・チームメンバーは、うまく一緒に働けたか?
・チームの予想と比較kして、成果は多かったか?少なかったか?その理由は
・次の機能のインクリメントについて改善すべきことは?
【単語】
・ベロシティ・・・1スプリントで開発できる機能の量
・ソフトウェアスタジオ・・・スクラムプロジェクトを迅速に立ち上げるための組織
・スクラミングスクラム・・・組織変革のためのスクラムの導入にも、スクラムを用いるということ
・イテレーション・・一連の手順やプロセスの繰り返し。通常、望んでいるゴールや成果に近づくことを目的としている
【メモ】
30日間のスプリントよりも、1週間のスプリント4回のほうが、柔軟性が高く制御しやすい。なぜなら次のような変化に対応しやすいから。
1.不安定な市場
2.不安定なチーム
3.不安定な技術
4.ベロシティの安定性の確率
5.経験による学習の支援
6.リスク管理
スクラムから最も重要な恩恵を受けるには、スクラムの適用開始から数年はかかる。
適用後すぐに生産性が向上し、プロジェクトは管理しやすくなるが、品質・価値・ボトムアップの知恵の活用などの実現には時間がかかる