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Stats of My Life(おいしい人生を味わうために、コツコツとチャレンジしたことを書くブログ)

「人事の超プロが明かす評価基準」読みました。(著者:西尾 太 2020年97冊目)

Amazonプライムで読めます。面白く、つい一気に読んでしまいました。 

 

人事制度の重要性を改めて理解しました。

 

人事制度はクローズドな会社もあるかもしれないですが、オープンに公開している会社はマイノリティですが一定数います。

 

オープンにできるということは、自信がないとできないですよね。

 

転職活動時に会社の人事制度を教えてくれる会社が多くてもいいなあと思います。

 

人事制度とは、個々人の能力を伸ばす「人を成長させる仕組み」です

└評価とは、良い点と足りない点を明らかにして気づきを与え、成長を促すことです。

人事制度はなんのために設けられてるのか。どの役職であっても人事制度の理解は欠かせないと感じました。

 

部下の年収を知らないことも問題ですが、年収が1.5倍以上も違うのに、同程度の仕事を要求するのは理不尽な話です。

 

私はこれを不均衡と読んでいますが 、人事制度に歪なものがあると、それは社員の不満や、優秀な退職人数増に繋がると考えています。

 

会社はなぜ「社員に求めること」を明確にしないのか

└明確にしていない企業は多く、伝える努力や指導もしていないケースが多い。それが職務上必要であっても、他人の欠点を指摘し、嫌がられることをいうのは避けたい。だから腫れ物を触れるように問題点を伝えない 

 

評価される側に対して成長課題を受け取る土壌を整えることも、重要だと思いました。

それでも聞く態度を示さない場合は本書で言う"困った人"になるんだと思います。

 

部下を成長させることも仕事とわかっていない上司

具体的なアドバイスを何もせず、あるいはミスの起こりやすいシステムを変えもせず、「もっと売上を上げろ」とか「ミス」を出すなというのは指導ではありません。

ここが難しいところで繰り返し、具体的なアドバイスにもかかわらず改善がされない場合は、成長させることができなかった上司の責任になるのでしょうか?

 

本人の責任or上司の責任、このあたりの境目が難しいですよね。さらに、信頼関係が問題となってくると感情の問題も入ってきてややこしくさせます。

 

相対評価絶対評価

相対評価は実際の成果や実績を無視した人事評価になりがち。社員同士の足の引っ張り合い、情報の抱え込み、モチベーションの低下を招く

 

人事評価に対する不信感は、すなわち会社への不信感につながり、仕事への意欲も、成長したいと願う向上心も失わせてしまう。

 

これだけの主張をみると相対評価はデメリットが目立ちますね。

 

目標管理制度と等級制度

└評価基準が不明確な状態では、目標(ゴール)が曖昧になってしまい、適切な評価も下せない。

 

会社が目指すゴールが明確になっていることも重要だと思っています。

 

 

すべてを決めているのは影響力 

影響力は、「社会や会社に与えた価値の量=売上」と考えると、明確に数値化できます。新人は0.5 一人前は1.0 チーフは5 課長は10 部長は30

影響力は間違いないですよね。売上でなくても、スピード☓仕事の質で影響力は測れると思います。 

 

人事ポリシーとは、「会社の社員に対する考え方」です

人事制度は

「等級制度」=会社が社員に求めるもの

「評価制度」=会社が求めていることと社員の現状の乖離

「給与制度」=給与

評価制度によって明らかになった乖離を教育制度で埋めて、「人を育てる仕組み」にする

 これは新たな学びでした。わかっているようでわかっていなかったです。

 

<新人クラス>

誠実な対応・ルール遵守・マナー意識・チームワーク・共感力・伝達力・継続力

・創造的態度(意欲)・情報収集・成長意欲・学習意欲

<1人前クラス>

継続力・創造的態度(意欲)・情報収集・成長意欲・学習意欲・状況把握・自己客観視

・企画提案力・クオリティ・主体的な行動・タフさ・ストレスコントロール

<チーフクラス>

柔軟な対応・カスタマー・スペシャリティ・異文化コミュニケーション・プレゼンテーション・動機づけ・創造的能力・目標達成・問題分析・改善

<課長クラス>

創造的能力・目標達成・改善・傾聴力・プロフィット・計画立案・進捗管理・計数管理

・人材育成・解決案の提示

<部長クラス>

計画立案・進捗管理・計数管理・人材育成・解決案の提示・目標設定・人的ネットワーキング・人材発掘・活用・理念浸透・戦略策定・変革力・説得力・決断力

<役員クラス>

目標設定・人材発掘・活用・理念浸透・戦略策定・変革力・説得力・ビジョン策定

・組織運営・業務委任・決断力・信念

 どの会社もクラス毎で求められる普遍的な基準は上記が該当するかもしれないですね。

 

問題なのは、そこまで極端な例ではなく、ごく普通に働いている仕事のできる人が、自分でも気づかないうちに「困った人」になってしまっているケースです。たとえば、先ほどの「ずっと課長のままの人」のように、ある一定レベルまでの仕事は申し分なくできても、なかなか「次」のステップに進めない人。要するに、成長が止まってしまっている人です。こういう場合、本人には自覚がありません。業績も高く、職場での人望も厚いのですから、普通に考えれば「仕事のできる人」です。

 

 

たとえば、30代以上で「困った人」と呼ばれる典型的なタイプは、部下を評価し、成長させることが自分の仕事だと認識していない上司です。いうまでもありませんが、人の上に立つ立場になったら、部下やメンバーを育てることが重要な任務になるのは、どんな組織も一緒です。きちんと部下を評価しないなら、イコール、部下を育てる気がないのだと見なされても仕方ありません。評価とは、良い点と足りない点を明らかにして気づきを与え、成長を促すことです。

 

困った人にならないよう注意したいと思いました。