実際に多くの企業から求められているのは、綺麗な戦略を描くコンサルタントではなく「一緒に辛酸をなめながらも共に歩んでくれるコンサルタント」
私も筆者の意見に同意見です。
長期的な事業計画書などはまさに戦略的思考が問われるところではありますが、絵に描いた餅にならないためには、実現してくれる人材も同じぐらい重要です。
戦略的思考とそれを実現するための戦術的思考は私の経験上、問われるスキルが全然違うような気がしています。
前者は割と理論家なイメージを持っていて、グランドデザインを描くことができ、それを多くの人に説明する・共感してもらうことが得意なタイプが多い印象があります。
一方、後者は事業部のプロジェクトマネージャーを多く経験した人に多く、どうやったら限られた人的・予算内のリソースで実現するかを考える、現実主義的で推進力が高いタイプが多い印象があります。
両方兼ね備えていたら文句なしなのですが、カルタゴのハンニバルでさえ、
「優れた戦術家であったが、戦略家ではなかった」
と歴史家に言われているので、戦争と仕事とは似てないかもですが、本当のグランドデザインを描ける能力とそれを実現できる能力を兼ね備えることは難しいのかもしれません。
本書ではプロジェクトの振り返りをしながら成功事例と失敗事例の紹介が書かれています。
それを知るだけでも学びが多くありました。
オススメです。