本書では皇帝ヴェスパシアヌスに関する記述がメインとなります。
ユダヤ戦没が印象的でした。
宗教は社会的に不安定なときこそ盛んに広まると言います。
ただ、このユダヤ教を理解するには私のインプットでは知識不足が多いです。
選民思想であることなど、かなり他宗教に対して特異な印象があります。
そもそも、宗教とは何のために存在するのか?
少なくとも、人間行動の規範としての機能はあるとは思います。
ただ、この規範が強すぎる場合の副作用としては他宗教に対して寛容でいることができなくなります。
そして、極度の非寛容は他思想との対立を生みます。
宗教問わず、思想においても寛容と非寛容のバランス感覚は現代でも問われている問題だと思います。