本書では3人の皇帝が書かれています。
まずは皇帝ティトゥス。彼は治世たった二年で病で亡くなります。享年41歳。その間にヴェスヴィオ火山の噴火(ポンペイ)の災難に見舞われる。
ヴェスヴィオ火山の噴火は有名ですよね。災害の様子がリアルに書かれていて、もし、富士山が噴火したら、、、と考えてしまいました。
ティトゥスの後を継ぐのが弟のドミティアヌス。ドミティアヌスは45歳を迎えるところで暗殺されます。記録抹消刑で断罪された皇帝です。
記録を消されるというのは存在を否定されることを意味します。名誉を重んじるローマ人にとっては、当時もっともつらい刑だったかもしれません。
次は皇帝ネルヴァ、71歳の高齢である。そして彼はトラヤヌスの後継者に指名。
71再の皇帝も珍しいですが、きちんと次の皇帝にバトンタッチしているあたりがネルヴァの優秀さを物語っているように感じます。