はじめに
今年読んで良かった本7冊を紹介します。読書したい方の参考になれば幸いです。
①「運」( 作者:安田隆夫 2024年57冊目)
言わずとしれたドンキ創業者が、いかに集団的パフォーマンスを上げていくかの術が書かれた本です。
本を読むと作者は勝負師という印象が強く、胆力の強さを感じさせます。カリスマ的な印象が強いですが、積極的に社員に権限委譲をしてチャレンジを支援しています。
作者の言葉を借りれば、まさに「経営者の一歩より社員の半歩」を地で行っているなと。
なお、運を手繰り寄せるための個人としての振る舞いも書かれていて、下記は特に共感しました。
・戦略や戦術を語る前に、戦闘モードを全開
・他罰的な人は避けた方がいい
・腹八分目で満足してしまうのは、結果的に運を下げる要因となってしまう。得られる果実を完全に収穫できなかったことを、地団駄踏んで悔しがれる人が、本当に強い勝負師として強運に恵まれる
・攻めの姿勢を大事にしなければ、決して良い運はやってこない
・嫉妬の怖さを認識していないと衰運を招く
仕事をする全ての人にオススメしたい本です。
②BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?( 作者:ベント・フリウビヤ、ダン・ガードナー 2024年36冊目)
本にも書かれている通り、実はプロジェクトの8割以上が失敗してしまうという、衝撃の事実が本書で明らかになっています。
では、なぜ失敗するのか?作者はその理由の1つに、人間の心理メカニズムや権力志向を上げています。サンクコストをきちんと分析しない(orできない)ことや、全体利益よりも一部門の利益を優先してしまうなどが例としてあります。
私も多くのプロジェクトに参画してきましたが、成功するプロジェクトは、
・ゴールが明確であること
・チームに柔軟性があり、チーム間のコミュニケーションがしっかり取れていること
・リーダーだけではなく、メンバー個人も全体利益を優先して主体的に動いてること
こんな特徴があるかなと思います。
プロジェクトに従事している人には特にオススメです。
③「営業力100本ノック」( 作者:北澤 孝太郎 2024年29冊目)
本書を読んで骨太の営業理論を学べた気がします。下記フレーズが特に刺さりました。
営業とは顧客価値創造とマーケティング活動、売る(お金を頂く)の3つで成り立っている。
・顧客価値創造とはお客様が望んでいるものを作り出すこと
・マーケティング活動とは、顧客がそれを知り、買いたいと思っていただくまでの行為
・お客様と対面し、商品を説明し、気持ちよく買っていただき、お金を頂くまでの活動が売るという行為
経営は売上を上げる(営業利益もですが)ことが、最重要といっても過言ではないと思います。
特にベンチャーのような未成熟さがある企業は、いい商品があるから売れるのではなく、売れるからいいサービスになっていくと自分は考えます。
営業に興味ある方にはぜひ一読頂きたいです。
④「戦略の要諦」( 作者:リチャード・P・ルメルト 2024年16冊目)
経営会議で戦略という言葉を聞いても、しっくりこなかった経験が多々あります。
というのも、自分が経営戦略を見てきたものが、なにか机上の空論に聞こえるものが多かったからです。
それは戦略という言葉の定義が人によって異なるからではないか?と思うようになりました。本書では戦略の定義を
「戦略とは重大な課題を克服すべき設計がされた、方針と行動の複合体」
としています。
行動に関することも言及されている戦略は、現実可能性を考えざる負えないので、いい戦略かもしれません。
話は横道にそれますが、自分がプロジェクト計画書を作成しているときに、
「紙面上は絶対に成功すると確信できるぐらいの計画書でないと意味がない」
と言われたことがあります。この言葉は金言だと思っていて、戦略でも同様だと思います。戦略を遂行する立場になって考えると、戦略が成功すると信じて動いてもらうわけですから。
なお、本書では「良い目標とは?」と題して、その条件も書かれています。
・問題を整理して曖昧さを解消し、解決可能な単純な形で整理し直す。
・達成する方法がわかっている。または達成する方法が見つかると合理的に予想できる
・明確な選択肢を示し、焦点をしぼり、意見対立を解消し、何をすべきかすべきでないかを理解する助けとなる
会社経営にかかわらず、個人の中長期の目標を立てようとしている方にオススメです。
⑤「無印良品のPDCA」( 作者:松井 忠三 2024年4冊目)
私は松井さんのファンで地で行く経営スタイルに共感を覚えます。良品計画で有名なMUJIGRAMと呼ばれるマニュアルはまさに標準化を徹底しようとした手段の1つだったと理解しています。
下記、刺さったフレーズです。
・月曜日に一週間の予定を確認、すり合わせる
・1回の失敗ではなかなか学べない
・何がなんでも結果を出すまであきらめない責任意識こそが経営者には重要
・血が流れるマニュアルや仕組みにして、はじめて効力を発揮する
・ボトルネックは五合目社員(トップ層ほど視座が高くなく、下位層の現状が把握できなくなる)
・標準化できなければ組織の運営レベルはあがらない
・トップダウンのマネジメントには限界がある。社員が自主的に考えなくなる。ただ、ボトムアップのマネジメントは難しい。懐を深くして、我慢ができないとボトムアップのマネジメントはできません。
昔、会社でMUJIGRAMを模倣してマニュアル化を推進したことがありました。今まで属人的だった業務をドキュメント化するというのは骨が折れますが、可視化してみると改善点が浮き彫りになってきます。
ただ、マニュアル化でよくあるのが、作成して満足してしまい、ときが経ったら読まれていない、更新されていないなど形骸化が発生しやすいことです。
そうならないためには読み合わせの時間を作ったり、更新イベントを作り出すことも重要ですが、何よりもリーダーの人がマニュアルにかける思いをきちんと伝えることが重要だと考えます。
⑥「自分の運命に楯を突け」( 作者:岡本太郎 2024年2冊目)
この歳になって思うは、人間、全身全霊をかけて挑む機会を持ったほうがいいということです。もちろん、エネルギー消費は半端ないし、報われなかったときの悔しさや惨めさを受け止めることが辛いときもあります。
でも、その分プライスレスな経験を得られたりしますし、生きている実感だったり、充足感も得やすいのかなと。
岡本太郎さんはチャレンジャーという名にふさわしい、自分という存在を世に芸術で訴えてきた人なんじゃないかなと思います。
下記、刺さったフレーズです。
・「すごい!」という感動が起爆剤だ
・フルに自分をぶっつける
・挑むからエネルギーが出てくるんだ
・誤解や周りの目を恐れていると、やることがむなしくなってくる。そんな状態でいのちの感動なんてひらくはずがない
・無条件におのれをぶつけて挑んでいれば、限界なんてないんだよ
・出世したいと思って上役におもねったり取り入ろうとするから、いやらしい人間になっていくんだ
・自分は出世しなくたっていいと思うと、逆に魅力的な人間になる
・自己に対する嫌悪感は、なにもしないで漠然と無意味に時を過ごしているときに起こるね。そういうときこそ、他人の眼を気にしない。決しておもむねらない創造的な仕事をする。とたんに嫌悪感はふっとんで、心がすーっとひらく。
⑦「荒木飛呂彦の漫画術」( 作者:荒木飛呂彦 2024年80冊目)
私はジョジョの第四部が好きです。特にブチャラティはいいですね。
ジョジョ作者の荒木飛呂彦さんの漫画術が書かれていますが、仕事術としても非常に学びがあります。
まず、有名漫画家を分析し、自分と何が違うかを把握しています。課題が見つかれば淡々と課題解決に動くのみですが、真似するだけではNGとのこと。自分が何を「描きたいか」を明らかにすることが重要とのことです。
本書ではキャラクター設定から、ストーリー、絵に関することまで、幅広く漫画術に関することが書かれています。漫画を作成する立場を知ると、より一層漫画を楽しめること間違いなしです。
とても素晴らしいと思ったのが、作者が漫画術の秘伝のタレと呼ばるような術を積極的に公開していることです。
作者の漫画家を目指す人達に貢献したいという、利他の精神が本当に素晴らしいなと思いました。
まとめ
今年読んで良かった本7冊を書いてみました。自分のブログを読んで頂き本当にありがとうございました。良い年をお過ごしください。






