早めに長津田駅に着いたので、長津田駅構内のヴィ・ド・フランス カフェ長津田店で、時間を潰していました。
駅北口は広めのロータリーがありましたが、山の緑が見えるせいもあってかどこかローカルな雰囲気が漂う感じでした。
都心で働くひとにとっては若干遠い感じがしましたが、ゆったりすごすにはオススメな街かもしれません。
出口治明さんが脳卒中というニュースを目にして、近況はどうなのか気になっていました。
現在はAPUに復帰されているとのことで 生粋の出口さんのファンとしてとてもうれしく思います。
ただ、脳卒中の後遺症として身体の麻痺と失語症(聞く、話す、読む、書くといった言葉を使った働きがうまくできなくなる状態)があり、出口さんが懸命にリハビリに取り組まれた内容が本書に書かれています。
私がとても勉強になったのが下記引用部分です。
複数の障害を併せ持っている人もいるので単純な計算にはなりませんが、国民のおよそ7.6%が何らかの障害を持っているとされている
上記数字から何らかの障害をお持ちの方は多いことを改めて感じました。
私が出口さんの考えにとても共感したのは
「やりたいことが明確にあると人は簡単に打ちひしがれることはないんじゃないか」
ということです。
本書で出口さんが1番伝えたいメッセージはこのことかもしれません。
人間にできるのは、川に流されてたどり着いたその場所で、自分のベストを尽くすことぐらい
言い方を変えれば、生物の一生は偶然の持つ要素が非常に大きいといえますが、人間は頭でっかちな動物なので、偶然をなかなか認めたくはありません。
人間の意思のほうが偶然の要素を上回ると思ってしまいたいのです。
上記、運命には逆らえないことが書かれているけども、出口さんは自分がAPUの学長として復帰して実現したいことがあるから懸命にリハビリに取り組まれています。
哲学や宗教は、人間が生きていくための知恵を探し出すことから出発したといえなくもありません。
生きていくための知恵は、不幸といかに向き合っていくかの知恵ともいえます。
出口さんには、自分に起きたことに対してどう前向きに、建設的に向き合っていくのか。
確固たる考えを持っているからこそ、ブレない生き方をされているんじゃないかと思っています。
出口さんに興味ある方はぜひ一読をオススメします。
<メモ>
真の発見の旅とは新しい風景を求めることではなく、新しいものの見方を得ることだ
塩野七生さんの書く物語は、塩野さんがマキアヴェッリの時代にいたかのような臨場感を感じさせてくれるので読んでいて楽しいです。
また、塩野さんの考察も非常に勉強になります。
例えば次の文章。
「人間は、運に恵まれない人に対して同情はするが、幸運に恵まれつづける者のほうを好むものである。それはなにも、寄らば大樹の陰、などという安易な気持からではない。個人個人は諸々の「神のくだされる試練」と闘う毎日を送っている彼らにしてみれば、それをしないですんでいるらしい「神の愛したもう者」を見るほうが、救われる気分になるからである。ナポレオンは、同程度の才能をもつ将軍が二人いれば、運の強いほうを登用したそうだが、人間がなにかをしようとする場合、いかに優れていても才能だけでは充分でなく、運というものが大きくものを言うことを理解している者は、マインノリティにすぎない。しかし、マジョリティも、人間心理のごく自然な発露としても、運の強い者を好む傾向は共有しているのである。ロレンツォ(・デ・メディチ)は、理想的なリーダーとして、彼らの胸に固定したのであった。」(147頁)
運の強い方を採るというのは、経営の神様と言われた松下幸之助氏の本を読んでも同じことが書いてあった記憶があります。
運の強いというのは、自分で強くすることが可能なのか?それとも定められているものなのか?
こういったことに思索にふけることが自分は好きです。
話はもどって、本書はマキアヴェッリが生まれたあたりのフィレンツェの話です。
そして、話のメインはロレンツォ・デ・メディチです。
ロレンツォのことは、なんとなくしか知りませんでしたが、統治者としてはかなり優秀だったみたいです。
ロレンツォ・デ・メディチ(Lorenzo de' Medici, 1449年1月1日 - 1492年4月8日)は、イタリア、フィレンツェのルネサンス期におけるメディチ家最盛時の当主。公的な肩書きはなかったが、当時のフィレンツェ共和国を実質的に統治した。ロレンツォ・イル・マニーフィコ(Lorenzo il Magnifico)とも呼ばれる。 孫であるロレンツォ2世・デ・メディチと区別するために大ロレンツォと表記されることもある。 優れた政治・外交能力を持っており、イタリア各国の利害を調整する立場として大きな影響力を振るい、信頼を得ていた。また、一般市民には気前良く振舞い、絶大な支持を得た。学問や芸術(ことに文学)のパトロンとしても知られ、彼のもとでルネサンス文化は最盛期を迎えた。
ただ、晩年は財政に苦しんで関係者からお金を借りていたそうなので、何をもって評価するかは人それぞれですね。
最近は本を読んでわからなかったことは、動画で補うことが多くなりました。
↓はとても参考になったのでロレンツォに興味ある方はオススメです。
自身のリサーチそのものに経験が乏しかったので、リサーチ技法についてゼロベースで学びたく本書を手にしました。
本書は初心者にもわかりやすく、どういう順序でリサーチすべきかが書かれていてとてもわかりやすかったです。
1.答えるべき問い
2.企画のステージ
└検討着手ステージ:基礎を理解し全体観を把握する
└仮説立案ステージ:企画の方向性を定める
└仮説検証ステージ:言いたいことに根拠を与える
3.成果のレベルとまとめるイメージ
└スピード:1日?1週間?などの納期
└精度:一般的な公知情報?当事者への裏とり?などをどこまでするか?
└網羅性:フォーカスした領域のみ?周辺事実まで?他業界/諸外国まで?
<重要メモ>
・実際にリサーチに着手する前に、まずは「どんなソースに、いつ、どの順番であたるか」という全体のプランを作成することが重要
探す:Web・文献・記事・統計・レポート
自ら見つけ出す:アンケート・ソーシャル・フィールド・インタビュー
上記それぞれに「常識やトレンドを素早く掴む」・「体系化された全体像をつかむ」・「個別に深い情報をつかむ」
・Google検索
└1ワード検索。例:"global warming" のように""で囲むと1ワードとして検索
└「or」検索は単語と単語の間に付ける。orをつけなければand 検索に
└マイナス記号:"tomiyasu -twitter" とすると、twitterキーワードでtomiyasuをサーチすることはしない
└ファイルタイプ検索。例:「filetype:PDF」とするとPDFファイルを検索
└サイト検索。例:site:www.yahoo.co.jp ワードを指定したサイト内で検索
【調査会社(市場調査系)】
Datamonitor・Euromonitor・矢野経済研究所
【調査会社(ハイテク業界特化系)】
IDC・Gartner
リサーチに興味ある人にはぜひオススメしたいです。
AmazonPrimeReadingで無料で読めたので、カフェで一気に読みました。
著者のジェットコースターのような会社経営は読んでいてハラハラしました。
著者は取引先との関係、資金繰りや社内人材など様々な経営トラブルに直面します。
本書を読むと、規模の大きな会社経営をすることは大変以外のなにものでもないように感じました。
ただ、それでも成し遂げたいことがあるかどうか。
本人のWillというか胆力がビジネス成功のコアであることを本書で学びました。
それは学力では培うことはできないものかもしれません。
本書では会社経営の実態が赤裸々に書かれています。
私は上場準備に関するところなどは、とても勉強になりました。
ベンチャー企業に興味がある方は一読をオススメします。
改めて戦略ってなんだろう?って気になって本書を手に取ってみました。
著者はコンサルタントとして経営陣と経営戦略を練る傍ら、どんな質問を経営陣に投げかければ、経営陣の戦略としてのWillを明確化できるのか。
そのノウハウが本書に書かれています。
人によっては経営戦略を作ることに意味を見いだせない、という人もいるかと思います。
私は戦略なんかよりも実現してなんぼだと思っている派ではあったのですが、本書を読んで考えを改めました。
というのも、経営戦略は確かに机上ではあるものの、その机上ですら「目標を実現できる!」と描けないものを実行しても成功する確率は低いと考えるからです。
中長期の戦略を練ることができる人は本当希少だと思います。
経営戦略に興味がある人にはぜひオススメしたい本です。