IMPACT MAPPING インパクトのあるソフトウェアを作る
- 作者: Gojko Adzic,ゴイコ・アジッチ,平鍋健児,上馬里美
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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インパクトマップとは一言で言えば、
「最終ゴール(=目的)を定めて、それは誰の為の物なのか、それがあると何が変わるのか、その為に何が必要かと考えていくと何が成果物として必要かわかる図」
のことだと理解しました。
参考図(引用元:Drawing impact maps)
インパクトマップのメリットとしては、
・ビジネス側の要件とシステム機能との整合性が取れ、ビジネス側とのコミュニケーションも円滑になること
・ゴールから遡って考えているので、できた機能がゴールを満たしているかどうかわかりやすいこと
・成果物を一番右に置いている(重要性が低い)ので、言い換えると別な形で実現可能な場合置き換えることも検討することができること≒機能から考えない!
インパクトマップを仕事で使ってみたのですが、システム開発プロジェクトでなくても転用できると思います。
本にも書かれていますが、下記に注意するとより効果的なインパクトマップができると思います。
・GOALはSMARTであること
|_Specific:具体的であるか?
|_Measurable:計測可能であるか?
|_Achievable:達成可能であるか?
|_Result-based:成果を重視しているか?
|_Time-bound:期限が明確であるか?
・ACTORには次の4種類書くこと。(阻害する人も書くのがポイントかもです。)
|_ゴールが満たされる人
|_ゴールを提供してくれる(する)人
|_舞台裏のアクター。ソフトウェアの挙動に関心を持っているが、直接利益を得ず、サービスを提供しない人(例:業務監査役や意思決定権を持つ上層部)
|_邪魔をする人
・IMPACTは行動自体ではなく、できるだけ行動の変化を書くこと。
また、状の行動からどう変わるのかを具体的に書くこと。
・インパクトマップはイテレーティブであるため、大きな絵の概要(GOAL)が描かれているが重要。
(プロジェクトが完成して初めて絵の概要がわかるではゴールを満たしていないリスクがある)
内容もそうですが、本書にかかれている絵が秀逸でとてもわかりやすいです。
エンジニアに限らず、プロジェクトに携わっている人も是非読んでみて下さい。
オススメです。