リーダーシップの箇所は思った以上に自分がやってきたこと手法と似ているところがあって、自分のプロジェクトマネジメントのやり方が間違っていないことに確信を得た本でした。
PMPやPMBOKに書かれている内容はあくまで理論であって、実務とは乖離があると前から思っていました。
この本は実務から得られたプロジェクトマネジメント手法が多く書かれているので、プロジェクトマネジメントに興味ある方や悩んでいる方はぜひ読んで頂きたいです。
プロジェクトマネジメントは本来、厳しい職種です。
なぜなら、大前提としてプロジェクトはルーティン業務ではないため、品質・予算・スケジュールのコントールが非常に難しいからです。
そのため、炎上となる可能性がルーティン業務よりも多く、プロジェクトマネージャーに求められる力量・責任はとても大きいです。
そのぶんやりがいもあって、難しいプロジェクトゴールを達成した瞬間は達成感を。そして、プロジェクト関係者が歓喜している姿をみたときは得難い経験を得ることができると自分は考えます。
この本に書かれてリウテクニカルなプロジェクトマネジメント手法はとても勉強になりました。
プロジェクトにアサインされる方は、プロジェクトマネージャーでなくてもこの本を読むことをオススメします。一人ひとりがこの本に書かれていることを実践すれば、プロジェクトの成功確率が飛躍的に向上します。
以下、自分用のメモです。
【炎上プロジェクト把握】
・プロジェクト計画書・体制図・課題管理表・進捗報告資料の4つ
・わかっていること/わかっていないことフレームワーク
・炎上中のプロジェクト管理は作業進捗・タスク進捗・課題管理の3つだけ
・炎上となっている原因の仮説を100個ほど用意して、ヒアリングを行う
手ぶらで乗り込むはありえない。真の目的は頭のなかですべて考えきっておくこと、仮説検証型で進めるべき
・関係者ヒアリングは体制図からタテヨコで把握する
【スケジュール管理】
・積み上げ式のスケジュールは炎上に通用しない
・計画は見積もりの-10%で組む(※バッファーはメンバーには知られてはいけない)
・WBSの1タスク5営業日以内に分解することで、進捗把握をしやすくする
・バッファーはタスク毎に設けるのではなく、最後に集約する
(タスク毎にバッファーを加味するとバッファーが管理できない)
・プロジェクト状況はグラフ化する
⇒ゴールまでどれぐらいかを意識させる
・遅延が発生したら遅延の理由・対策・リカバリ予定日の3点セットを報告させる
【ピープルマネジメント】
・トラブルプロジェクトではむやみに人を増やさない
・メンバーには3タイプ(追求されていると感じる人・斜に構える人・フラットな人)
・メンバーのスキルを可視化する
・メンバーに期限を守らせる3つのテクニック
・期限の数日前に状況報告をする
・タスクが遅れる場合はそれがわかった時点で報告
・仕事が遅れた場合はなぜ遅れたのか、毎回問う
・場合によっては嫌われる覚悟を(厳しくは人ではなく、成果物の品質や課題、スケジュール管理などに対して厳しく)
・情報中継ポイント管理(誰を仲介してメンバーに情報が下りていくのか)を気をつける
・最も手厚くフォローすべきは平均層+キーメンバー
・ビジネスパーソンが仕事の納期を守る動機は2つだけ
・プロ意識
・期限をすぎると怒られるから、遅れないようにやろうという気持ち
・炎上させてしまったプロジェクトチームは、その時点では弱いチーム
⇒均質化と効率化で戦う
・弱いチームは規律がない。強いチームを作る3つの方法
・規律やプロセスの遵守を徹底
・メンバーを育成する
・リーダーが変わる
・課題解決担当は課題起票者ではなく、原則、別担当者にアサインする(課題起票をためらうことがないように)
【実行】
・プロジェクト成功のための議論が活発でない会議はたいてい炎上する
・ピリッとしていない現場の原因
・リーダーの意識の欠如
・定例会議が機能していない
・情報の中継ポイントが機能していない
・要件定義>外部設計>内部設計>開発テスト>結合テスト>システムテスト
それぞれに事象・原因・解決策をマトリックスでつける
・課題は重要度・緊急度・難易度・効果・コスト・時間のスコアで表現
<備忘>
・小さいことを積み重なることがとんでもないところへいく行くただひとつの道
・あえて三遊間タスクの人に注意(あえてそのボールが取れないと演出をする人も)