チームビルディングに悩んでいるときに本書を読んですごい勉強になりました。
記憶に留めておきたい箇所があると私は書きとめるクセがあるのですが、膨大になりました。それだけ刺さる内容が多かったです。
会社経営やチームマネジメントに悩んでいる方は是非一読をおすすめします。
まず、まっさきにジャック・マーさんのこの言葉にしびれました。
・彼の会社に成功をもたらした要因
「お金がなかったこと、技術がなかったこと、計画がなかったこと」
⇒ないないだからだったこそ、情熱を想像力と推進力に変えて進んでいったんだと思います。この言葉に勇気をもらいました。
・アリババの文化と理念
社員には、あらゆることに燃えたぎる野心を抱いて臨み、自分が正しいと思ったことは決してあきらめないことを期待しています。
⇒だからこそ、ものすごい熱量を求める会社なんですね。
ウェブサイトに書かれている企業理念は正論だが破綻しているところが少なくない
一般論で語りすぎていて、社員や会社としての行動に現実的なインパクトを持たない場合が多い
⇒たくさんの企業理念を今まで見てきましたが、疑問に思っていことが↑でクリアになりました。
成功している企業はチームが違う 。チームで働くとメンバー間に親しみと信頼が生まれ、打ち解けた関係ができる
⇒本書はザッポスやエアビーアンドビーなど、先進的な会社からチームの人材・評価、チームビルディングの方法だけではなく、著者の深い洞察を知ることができます。
・自分の貢献が仲間から評価され「創造性を発揮しよう」「みんなのために働こう」という気になるチーム
・思慮深く献身的な市民が集まる小さな集団こそが世界を変える力を持っているのです。
⇒いいチームの定義が私の中でクリアになってきました。少数がいいのかもしれないですね。
1.執着心を共有する
2.採用は能力よりも適性
3.ビジネスの焦点を絞ると同時に広げる
4.ハードかつソフトな企業文化の追求
5.気まずさを恐れない
・仕事と商品、企業文化、倫理観を極限まで高める
⇒これは会社経営で最優先事項の課題かもしれないと思いました。
・リーダーシップ能力開発の権威、ジョン・ゼンガーとジョセフ・フォークスマンが、この点を裏づける研究をしている。どういう人物を優れたリーダーと認識するか調べたところ、成果を出そうとする熱意と、人間関係をプラスに導く能力の有無が、リーダーとしての評判を左右することがわかった。どちらか片方だけに力を入れるリーダーは、社員から優れたリーダーと認識される確率が15%未満だ。(※脚注7)一方、両方に秀でていると見られるリーダーは、72%の確率で、部下から優れたリーダーと認識されていた。
⇒成果もあげ、人間関係をプラスにあげる。リーダーシップはこの2つが重要と理解しました。
・一歩一歩進みながら、なんとか食らいついて作り上げてきた
・一日ではできない。
・チームのデザインとマネジメントに関する検討が不足している。
・チームに誰を入れるべきか、何をもって成功と判断するか、そんな基本的な条件すら十分に確認していないことが多い
・ チームを円滑に動かすためには、組織全体と、上層部のリーダー人が、慎重にチーム運営の体制を整える必要がある
・よくあるのは報酬制度が裏目に出るパターン
⇒チームビルディングは時間がかかることを念頭に置かないとですね。1日1日少しずつ。。。
・ チーム制には必ず欠点もある。チームの一員になると、熱心に働かなくなり自分の努力不足を他のメンバーに補わせるものも出てくる。こうした状況では一部のメンバーがさほど貢献せず、他のメンバーが尻ぬぐいをする
⇒チームメンバーの献身性が重要だと理解しました。
・フレンドリーな職場はたいていの場合、苛烈な職場環境である場合もあるのだ。有能な人材が仕事に対して執着やこだわりを抱き、高い成果を出すよう、自分と他人を厳しく追い込んでいくからである、
⇒これは私も同感です。Googleはもしかしたら↑かもしれないですね。
・チームに優れた人材をそろえ、職場環境も整えば、メンバーにとっては「チームや同僚に対して結果を出さなければならない」というプレッシャーも強くなる
⇒当然ですよね。
・社員にモチベーションがありすぎることも問題。社員が自分自身を追い込みすぎてしまうことによる弊害
⇒社員が行き過ぎないようブレーキすることも重要ですよね。休むことも重要な仕事と伝えるのがいいかもしれません。
・似たような人間だと創造性が損なわれる
⇒2割ぐらいは異種の人間がいたほうがいいかもと感覚的には思いました。
・先鋭的と言える突出した企業やチームも、共同関係的な絆の深さと人間関係の質を重視している
⇒リソースが限られているチームこそ、なおのことかもしれないですね。
・ ネットフリックスでは卓越した社員が出す成果は、平均的な社員の出す成果の10倍になると考えている
⇒すぐれたエンジニアの生産性は、平均的なエンジニアの10倍の成果を出すのは私がすぐれたエンジニアの上司をもって、身を持って体感したので(汗)これは確かです。
・思いやりも大事だが会社を成功させる判断がなければ意味がない
⇒経営者はまさにこの判断力が必要ですよね
・チームは半年後に何を達成しているか
・具体的にどんな成果を出したいのか、出す必要があるのか
・その成果は、チームが現在取り組んでいる内容と、どのように異なっているのか
目指す成果を出すために、何が必要か
⇒きちんとゴールを立てることが重要だと理解しました。来期目標の参考にします。
・成果至上主義文化の弊害
└社員が長時間労働など過酷な状況に追い込まれ、健康を損なう人がでている
└社員のパフォーマンスをデータでがちがちに管理している
⇒ 成果主義の弊害ですね。
・チームに携わる人材の能力、チームが集団として機能する方法、チーム運営する環境まで含めて、継続的に向上していくのが成果
・人間関係とは成果を出すための手段であり、その構築自体が目的ではないと言える
・集団内で繋がりたいを持ちたいという、人間の基本的な欲求を満たすことが重要
⇒これはきちんと認識しておく必要があると感じました。
・過剰な成果主義が好ましくない理由として、倫理的・法的な境界線を越えやすくなる
⇒成果主義の弊害ですよね。。。
・団結心の強すぎるチームの欠点その1は、集団思考に陥りやすいこと
└1つの発想に集約しやすく、課題の解決方法を考える際にも多数の選択肢を思いつかない
└チーム内の難しい問題や異論の生じる課題を避けようとする傾向がある
⇒硬直化しちゃうんですね。
・緊密な絆は、仲間同士の過剰なかばい合いを生む可能性もある。身内と部外者を分けたがる。結びつきが強すぎると共感披露もある
⇒村八分、ですよね
・必要な基準を下回る人材がいるのに、その現実に向き合わずにいると、会社に停滞または失敗を招くと確信しているから
⇒これは重要課題なんですね。
・先鋭的なチームは、均衡の罠を避けて、成果と人間関係の両方を極限まで追求する
・その上で、両方を追求することで生じる現実的な欠点に対処する
一定期間は成果を徹底的に追求。別の期間は理想的な人間関係の整備を徹底的に追求
・先鋭的企業に見られるパラドックス。彼らは儲けを重要視せず、いかし、それが理由で儲けが入っている
・チーム内や企業内に、執着するほど熱心な社員が一定数以上いなければ、大きな成功をつかむことはほぼありえない。
・執着する強いこだわりを持たない人は、ある程度の成功は成し遂げるにせよ、突き抜けた成果を生み出すことはない
・仮に突き抜けた成果を出す素質があったとしても、執着心がないと、その素質は開花しにくい
・仕事に対してこだわりを持っていることと仕事に依存しているとは違う
⇒突き抜けるためには、執着が必要。これは私も同感です。
・学歴や経歴など、すばらしいキャリアの持ち主でも、ザッポスの価値観を重視しない人物は採用しない
・企業文化に対する適性よりも、学歴や経歴を重視してしまうと、いくつかリスクが生じる
└1,会社のミッションや運営方針を完全に支持しない人材は、会社やチームの成功のたえに全力を尽くさない可能性が高い
└2.企業文化に合わない人材がその文化を傷つける可能性があること
└3.企業文化に合わない人は、企業文化に合わない人材を採用してしまう可能性が高い
・能力より適性を重視するせいで、似たような人材ばかり集めてしまい、企業やチームが画一的になっていく危険性もある
価値基準のリストがずらずらと長くなってしまう場合があり。社員はそれらを覚えられないし、行動にも活きてこない(多すぎて守られないから)
⇒文化に合わない人の弊害、ですね。
リーダーがビジョンを明確に提示すれば病院のパフォーマンスが工場することが確認されたのだが、その場合のポイントは、価値基準の数を少なく抑え(4つ以下)、重要度の順位を付けたこと
⇒ 価値基準は多すぎるとダメなんですね。
・優先順位の乱立は業務の足を引っ張る。全部を網羅して、たくさんの賭けをして、リスクを広げてしまう選んだ対象から集中的にリソースをさかないとだめになる。優先順位が明確だと手抜きがあれば誰の目にもあきらかだ
⇒これは自分にとって要注意と感じました。
・チーム制が大好きな人ほど連携の采配や、モチベーションの確保の面で何かしら問題を生み出してしまう。
⇒気をつけないとですね。
・優れた人材を集めれば、自然とプラスの結果が出ると決めつけて言う。
⇒この傾向がある会社は要注意かもしれません。
チームのデザインとマネジメントに関する検討が不足している。チームに誰を入れるべきか、何をもって成功と判断するか、そんな基本的な条件すら充分に確認していない
⇒マネジメントに従事する人は自分なりの回答を持っておく必要があると感じました。
・不満をいうネガティブな環境ではなく問題があれば解決に向けて行動を起こすポジティブな優れた企業文化こそ、企業最大の武器
⇒これが徹底されているのがアリババの凄さだと思います。
透明性を維持し、包み隠さずコミュニケーションしていくというのはどんな組織であっても難しい。 だからといって逃げるのではなく、努力を続けていくべきだ。透明性と真実味のあるコミュニケーションがなければ組織内に高度な信頼など維持していけないからだ
⇒私もこれに同意です。
続けるほうを望みます。彼らとネットフリックスの関係は、相互の信頼と敬意で結ばれています。・しかしながら一部には、パフォーマンスよりも雇用の確保や安定を重視し、この企業文化になじめない人もいます。彼らはネットフリックスで働くことを居心地悪く感じています。そのままにしておくと冷笑的になったり、この会社は働きにくい場所だと思ったりします。・最近では、ネットフリックスに前者の人材だけを集められるようになってきました。後者の人たちには、ネットフリックスは向いていないと自覚してもらえるようになってきました。
⇒どんな企業も文化に合う人、合わない人がいる。合わない人に対する対処を尊厳を傷つけず、どうするかをきちんと考えている企業はいいと思います。
人間はものごとを当たり前に受け止めやすいと指摘した。彼はこんな比喩を持ち出している。二匹の若い魚が泳いでいました。すると向こうから、一匹の年老いた魚が泳いできました。年老いた魚はすれちがいざまに、「やあ、坊主たち、今日の水はどうだい」と声をかけました。若い二匹はそのまましばらく泳ぎ続けたのですが、しばらくして、一匹がもう一匹に言いました。「水ってなんのことだ?」(※脚注32)人間は往々にして、自分の目の前にあるものごとのことが見えなかったり、疑問に思わなかったり、話し合えなかったりする。身近すぎて考えなくなってしまうのだ。このウォレスの指摘は、おそらく企業文化にも当てはまる。
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リーダーの意思とは無関係に、チームのハイパフォーマンスを阻害するタイプの人もいる。仲間とオープンに話し合わないどころか、目標へ向けて頑張るチームの足を引っ張る。監督として、どれほどオープンで健康的なチーム文化の創出に努めても、こうした行動を改めない。「『受動攻撃』をするタイプだ。自己主張せずに、ひっそりと害をもたらす。こういうタイプにはたいていすぐに気づくので、チームから外すようにしている」
⇒これは要注意ですよね。チームのパフォーマンスを破壊している人がいるのは要注意だと思います。
生産的な衝突を歓迎する空気ができて、大胆無謀な目標を設定したら、第3のタスクとして、最大の効果につながる領域にチームのエネルギーを結集させる必要がある。
何でも衝突すればいいというわけではないからだ。生産的な衝突もあるが、ぶつかる価値のない衝突に時間をかけてしまうことも多い。事務的な作業の問題点や個人的な相違など、チームのパフォーマンスには関係のない重要度の低いことでエネルギーを無駄にしてしまうのだ。こうした低レベルな衝突にかかずりあっていると、プロジェクトの成否を左右する大事な課題から集中力がそがれてしまう。高レベルな衝突は解決が難しく、向き合っていると不安になる。そのため皮肉なことに、強烈なストレスにさらされているチームほど、どうでもいい問題に拘泥しやすいのである。
⇒これは経験したことがあります。集中すべき課題に集中できないのが1番のストレスかもしれません。