昔から長く引用されている言葉には本質が書かれていると思います。
さらに名言に対する著者の出口さんの考察には、自分自身かなり勉強させてもらっています。
力強いとは、相手を倒すことではない。
怒って当然というときに自制できる力を持っていること ーームハンマド
怒りの感情に心が支配されてしまうと、ものの見事に判断力が鈍ってしまう。そのようなときの言葉や行動にロクなものはありません
この言葉の重みを歳を重ねるごとに痛感します。
気ままに怒れるのは、大きな組織で時間的な猶予があるとき
本当に忙しいときって、怒りをキープし続けることはできないはずですよね。
本書を読んでいいなと思ったところは、名言集の賛美で終わるのではなく、現実主義的
な見解と、その活用事例が著者の経験をもとに書かれていることだと思います。
オススメです。
<メモ>
年をとるにつれ、人間はとかく自分の世界に入りがちです
辛抱さはよいものだが、それが順中満帆のときであればなおよい ーーニザーム・アルムルク
基本的に人と人とを結びつけているものは「利害」だということ
人間は自分や自分の身内が1番かわいいものです。わが身、わが一族を守るためだったら、知人だろうがなんだろうが平気で裏切れるのがたいていの人間です