「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史
- 作者: 出口治明
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「自分が生まれる前のことについて、無知でいることはずっと子供のままでいること」-キケロ
本の帯には↑と書かれていて、年を重ねると共に至言だと感じるようになりました。
本書はBC3000年〜1400年までの歴史が書かれているのですが、非常に濃厚です。
本書もとても一回読んだだけでは消化しきれないボリュームです。
出口さんはたくさんの本を読んで、旅行もよく行かれるそうなので現地にも赴きながら
歴史を「体感」しているからこそ深い知識を得ているのだと感じました。
私自身、歴史はもともと好きですが、出口さんの歴史を学ぶ範囲の広さと深さは本当すごいです。
ちょっとかじったぐらいでは出口さんまでの域には到達できない隔たりを感じますが、
よく考えればそれは当たり前なわけです。
コツコツ歴史を知ることを楽しみながら、先人の知恵や物事の本質(真理?)が掴めればと思います。
私が歴史を読んで思ったのは、限定された地域でも人・気候・伝染病・食料・宗教(学問)などの大きな変動は良くも悪くも世界に大きなインパクトを与えてしまうことです。
そういった根底から統治ルールが変わる、状況が変わるような事態に陥っても安定して成長し続ける地域(国)には、すぐれたリーダーが必ずいます。
すぐれたリーダーは次の2点を実行しています。
・「右に行くか、左に行くか」
現実の正確な状況把握とこれからどうなるか鋭い洞察を持って決断する。
・優秀な人々を集めて、自分が舵を切る方向に人々をきちんと動かす。
やっぱりどの時代でも高い知力は必要だと切に思いました。