人類史を世界的な視点で考察した本です。
インカ帝国の征服は、当時のインカ帝国の民にとっては最悪の出来事だったと言えるでしょう。
ピサロの豪胆さよりも、天然痘といった病原菌にインカ帝国の人々は耐性がなかったことが、ピサロに支配される大きな要因であったことを本書を読んで理解しました。
1531年、180名の兵士とともにパナマを出発、アンデス山脈を超えた。当時インカ帝国は、皇位継承による混乱状態にあった。ピサロはこれに乗じて会見を申し入れ、皇帝アタワルパに面会した。
皇帝にカトリックへの改宗を迫り、これが拒絶される機会を利用して捕縛した。皇帝を人質として幽閉し、身代金として莫大な財宝を受け取るが、1533年、約束を反故にして皇帝を処刑。さらに首都クスコを制圧し、インカ帝国を滅ぼした。
農業ができると食料の備蓄ができる。そうすると人口が増え、農業に従事するものとそうでないもの(管理者、高官、戦士、僧侶、鍛冶などが)ができ、統治機構ができてくる。
農業以外に時間を割ける人が多い分、技術的な進歩は農業を始めた人びとのほうが早い。狩猟民族よりも農耕民族の方が人も多く、技術も高いので、灌漑地域を増やすとともに周りの狩猟民族を駆逐していく。
さらに農業化と合わせて、家畜化を行うにあたって馬は長距離の移動にも優れていて、広範囲の地域開拓が可能であると解釈しました。
戦争時にも馬の突破力は凄まじく、戦車が出てくるまでは戦争の主役であり続けました。
ここまでが、本書を読んで私が理解した人類史の概要です。
では、これからはどうなっていくのか?
データが経済成長に欠かせない重要な資産となるのであれば、豊かな土地とかは不要かもしれないですね。
人類史をマクロ的な観点で学ぶにはオススメの1冊です。