今週は体調が優れず(※コロナではありません)、ダウンする日が多かったです。
自分にとっては珍しいことだったので安静にしていました。
ウクライナが大変なことになっています。
様々なメディアから流れる情報を正しく解釈できるようになるためには、一定の世界史理解は必須だと思います。
何にしても、一秒でも早くウクライナに住んでいる人達が安心して暮らせる状態に戻ることを切に願います。
さっそく本書の感想ですが、私が敬愛する出口さんが書かれた歴史本です。
特に印象深かったのは中国史で、中央集権的な政治のグランドデザインは秦始皇帝からの文書行政の影響を色濃く受けているのは印象深かったです。
また、中国では北方民族の襲来を度々受けてきましたが、その民族達が華北を占領しても民族独自の文化を伝播していくよりも、中国文化を取り入れることが多かった。
つまりは、中国文化に同化していくことが多かったというのは発想として興味深かったです。
また、本書を読むとどの国も実行力(武力)を行使して統治した後は、統治の”正当性”を求めていることです。
中国の歴史書には、前国家の王の振る舞いが酷かった。だから自分が王として取って代わった、と歴史書に書き残すことが多かったそうです。
また、ヨーロッパでは正統性を宗教に求めました。
統治をしていく上では正当性は必然であることが、改めてわかります。
他国だけではなく、統治する人民が納得しないからでしょう。
現代ではSNSといった情報がすぐに拡散するツールがあるので、ロジックの弱い正当性を多くの人に納得してもらうには、情報統制をするしかないのかなと思います。
個人の発信力が強まった現代では、昔に比べて世の中を動かす力を多少なりとも私達は持っているのかもしれません。
一方で情報を発信する側は、それを多くの人に見られることも考慮したうえでSNSに投稿することが求められていると思います。
大事に便乗して、意図したフェイクやミスリードを誘発するような情報を流すのは良くないことだと思います。
昔は武力・経済力が主だったけど、情報の力というのは歴史上かつてないほど大きなものになっていると思います。
だからこそ、情報の取り扱いには要注意です。
歴史本を読みながら、自分なりに現代社会を考察してみることは自分の考えを持つ上では重要なことかもしれません。