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Stats of My Life(おいしい人生を味わうために、コツコツとチャレンジしたことを書くブログ)

ローマ人の物語7(著者:塩野七生 2021年91冊目) #読書 #歴史 #ローマ

スッラとマリウスの泥沼の争いはローマの体制が危機的な状況になっていることの証左だと感じました。

 

 

 

塩野さんの本から、私が学ぶことは本当にたくさんあります。ある程度の社会や組織というものがわかってきたからこそ、ローマの政治体制には日々の仕事に活かせるぐらいの知恵が書かれていると思うのは私だけでしょうか?

 

良本です。

 

<重要メモ>

理を理解する人が常にマイノリティである人間世界では、改革を定着させるにはしばしば、手段を選んではいられないからである

 

「味方にとっては、スッラ以上に良きことをした者はなく、敵にとっては、スッラ以上に悪しきことをした者はなし」

スッラ自身が生前に考えておいた碑文。最後までを人を喰った男であった

 

システムのプラス面は、誰が実施者になってもほどほどの成果が保証されるところにある。反対にマイナス面は、ほどほどの成果しかあげないようでは敗北につながってしまう場合、共同体が被らざる負えない実害が大きすぎる

 

柔軟性をもつシステムの確立ほど、困難なことはない

 

ルクルスには、自分にまかせておけば良い結果につながるという自信が強すぎたために、兵士たちを積極的な参加者に変えるに必要な、心の通い合いの大切さに気づかなかったのであった

 

「歴史はときに、突如1人の人物の中に自らを凝縮し、世界はその後、この人の指し示した方向に向かうといったことを好むものである。これらの偉大な個人においては、普通と特殊、留まるものと動くものとが、1人の人格に集約されている。彼らは、国家や宗教や文化や社会危機を、体現する存在なのである。

危機にあっては、既成のものと新しいものとが交ざり合って一つになり、偉大な個人の内において頂点に達する。これら偉人たちの存在は、世界史の謎である」

ヤコブ・ブルクハルト