今年は生物学(特に人間ですが)に関する本を特に読んでみたく、本書を手に取ってみました。
入門とはいえ専門用語がある以上、理解に少し時間がかかりました...
ですが、著者のホスピタリティには感心しました。というのも巻末に、各章のまとめが書かれていました。
非常にわかりやすく書かれていました。
本書の内容のうち、刺さったフレーズは次の文章です。
「動物は自己の利益と、自分が所属する集団あるいは種の利益のどちらを優先するか。これについては従来の考えは集団の利益優先主義であった。しかし行動生態学は理論と実証的に研究から、動物の行動は基本的に自己利益優先主義に基づいていることを明らかにした。外見的に利他的に見える行動も、互恵性に基づく自己利益優先主義と矛盾しないことが示された」
私達、人間も動物である以上、このDNAが組み込まれています。
ということは、基本的に人間も自己利益優先であること。仮に利他的な行動を取るとしても自己利益と矛盾しない範囲で、と理解しました。
もちろん、人間は動物よりもはるかに理性を働かせて、より利他的な行動を取れる人も多くいるとは思うのですが、私は自己利益優先主義が人間の根底にあると考えます。