コンサルティング業界は昨今就職ランキングでも上位に名を連ねる会社が増えてきました。
人気業種とも言えます。
ですが、そもそもコンサルティングって何なのか?
なぜコンサルティング業界は流行ってきているのか?
こんな疑問を持っている方にはぜひ、本書をオススメしたいです。
本書にはコンサルティングの目的や活用方法や、コンサルティングの歴史的なルーツを知ることができて、コンサルティングの全体像の理解に役立ちました。
コンサルティングとは?
本質的な意味でのコンサルティングとは、経営管理ならびにビジネスの知識の創造、移転、共有、適用と言えよう。
ここでいう「知識」とは、「経験、専門性、スキル、ノウハウ、能力」を含めた知識のことをいう
コンサルティング:5つの一般的目的
1.組織の目的・目標の達成。
2.経営管理およびビジネスに関する諸問題の解決
└諸問題の例:顧客の苦情・高い離職率・非現実的な自己イメージ・競争の圧迫・重要な市場の喪失・展望の欠如・自身不足・行動の遅れ・内部抗争など。
└実力あるリーダーや問題の解決者は、常に問題の前後関係を広げて、その中で問題のすべてを考えていた。明確にすべきは目的で、問題にあらず
3.新しい機会の発見と補足
4.学習の向上
5.変革の実施
コンサルティング活用法:10の主要方法
1.情報の提供
2.スペシャリスト人材の提供
3.ビジネス上のコンタクト、コネクションの確率
4.専門的意見の提示
5.診断作業の実施
6.アクション・プロポーサルの案出
7.システムおよび方法の構築
8.組織改革の立案およびマネジメント
9.管理者およびスタッフの訓練・開発
10.カウンセリングとコーチング
【所感】
コンサルティング会社には、それぞれ経営戦略に強みがあったり、システム開発に強みがあったりと得意分野があります。
ここ最近はDX案件が増えてきていることもあって、BCGなど戦略だけではなくDXにも分野を広げるコンサルティング会社も増えてきました。
事業会社でコンサルティング会社が入ってきているのを見てきた自分としては、多くのコンサルタントは本書で書かれているようなコンサルティングというよりはアウトソースに近い形で案件のシステム、および方法の構築要因として扱われているのが大半ではないでしょうか?
また、コンサルティング会社は新卒給与が高く設定されているので、就職ランキングには上位にコンサルティング会社が名を連ねています。
希望するコンサルティング会社をリサーチしておかないと、入社前と後のギャップが大きいかもしれません。
ただ、当たり前なのですが、例えば本書で記載されているような経営コンサルティング(目的と問題の明確化と分析。アクション・プロポーサルの提示)ができるためには、かなりの知見と経験が求められます。
経営陣は早く、正しく意思決定することが求められるため、コンサルタントが提出するレポートはまさに実力を測られてしまう成果物と言えます。
従って、経験がない人がいきなりクライアントにプロポーサルを提出することはできないと思います。
また、経営陣からは急な依頼もあるため、レポート作成は本当大変です。
けど、この業務にリサーチャーでも携わることができたコンサルタントは、事業会社に所属しても経営戦略に携わることはマイノリティなので、得難い経験を得ることができるので成長スピードが速いです。
最後に全体感として抑えておきたいこととしては時代の変遷です。
私の時代で就職人気ランキングで上位に名を連ねているのは銀行でした。
けど、今は銀行が上位に名を連ねていません。
何が言いたいかと言えば、時代の移り変わりとともに、求められる業種はよく変わります。
なので、一喜一憂しないで本質的な力を身に着けて、自分が貢献できる存在を地道に目指していくことが王道だと思っています。