本書を読んで、私のなかである光景が思い出されました。
言い方は適切ではないかもしれないですが、仕事で自分の意志などまるでないかのように、先方にメールで質問をするため、常に先方とのやりとりが冗長になってしまう方(Aさんと呼びます)がいました。
私はAさんの振る舞いを観察しては、解決すべき手がないか原因をあれこれ考えていました。
「仕事のインプットが足りないからではないか?」
「主体性がないからではないか?」
「納期意識が足りないからではないか?」
等...
インプット不足が原因であれば、Åさんに依頼した私の説明の仕方が悪かったからなのかもしれない。
自分に落ち度があったと思い改善策をいくつか実施してみたものの、改善は見られませんでした。。。
けど、本書を読んでいい文章にはまず意見が必要と記載があり、自分の意見が打ち出せない人には次の原因が考えられると記載がありました。
・考えていない
・大きすぎる問いをまるごと相手にしている
・自分の根本にある想いにうそをついている
・その問題に対する基礎的な知識・情報が不足しており、意見を言う資格がない
・決断によって生じるリスクを引き受けられない
私は、Aさんのパフォーマンスは上記複数が原因となっていると考えました。
特に、
「自分の根本にある想いにうそをついている」
これがAさんのパフォーマンスに占める割合は大きいと考えています。
もし、Aさんが
「自分が今の仕事が大嫌いでしたくない。毎日仕事に向き合うのが億劫だ。」
と考えているとしたら、どんな改善策も効果はあまりでないと思います。
話は文章に関することにもどって、どんな文章でもイマイチ腹落ちしない文章ってありますよね?
それは意見と根本思想が一致していないことが要因の1つだと理解しました。
例えば、どこか文章が他人事だったり、伝えたいメッセージがあえて伝わりにくい内容に終始しているように感じる場合は根本思想が意見と不一致を起こしている可能性があります。
私もこのブログをたくさん書いていますが、読み返してみると読みにくい文章になっている場合は、文章技術的な課題だけではなく、不特定多数の読者を気にして伝えたいを内容を改編しすぎている可能性があると感じました。
本書を読むと、若いうちから自分の意見を文章で表現できる訓練は早いうちからした方がいいと感じました。
オススメです。
<参考>文章の7つの要件
1.意見
2.望む結果
3.論点(何について書くか。自分が取り上げた問題)
4.読み手
5.自分の立場
6.論拠
7.根本思想