経営戦略に携わっていた人には、きっと刺さるものがある本だと思います。
長い時間をかけて作った経営戦略には、なぜか小さくまとまったものになってしまって、各事業部の"思惑"に配慮したような文面になってしまっている。
なぜ、そうなってしまうのか?に本ブログのタイトルに書いた、
「短時間少人数だから、角が丸くならない。そして短いからこそ品質が高い」
これが1つの答えだと思います。
この戦略を実行させすれば、素晴らしい成長を達成できると確信が持てないものならば、優れた戦略とはいえないでしょう。
紙面上は100%成功すると確信が持てない計画であれば、実行時に大きな方向転換や、場合によっては中止といった判断も必要になるかもしれません。
そういった意味では戦略策定は責任重大ですが、だからこそ、学びがいがある分野だと思います。
本書は読んで2回目になります。自身が戦略を立てるときの重要参考図書として、とても助かっています。
<発想した戦略の課題を洗い出す「シックスレバー」>
市場/顧客
組織
マネジメント
商品/サービス
人材
プロセス/IT
<10の質問>
・この戦略の成功により、社員はどのような恩恵を受けますか?
・現在の組織にある課題がすべて解決したとしましょう。あなたの会社は何が実現できているのでしょうか?
・もし、あなたの会社が、今、突如この世から消えたら、誰が悲しむでしょうか?
・あなたの会社や事業が、このままの状態だとした場合、その終焉はいつ頃来ますか?
・あなたの会社は新しい戦略を策定されましたが、それにより、どこが弱くなりましたか?
・あなたの会社の社員は、自分のお子さんを、自分の会社に入れたいと思っているでしょうか?
・あなたの会社でのかつての「南極大陸」はなんですか?
・あなたの会社が「世紀の大番狂わせ」をするとしたら、それはどんなものでしょうか?
・あなたの会社の社員が他の会社に移られた場合、その方々は大活躍する予感がありますか?
・今回の戦略の実現を、既存の組織分掌を考えずにとにかく最適な人間に任せるとした場合、誰にやらせたいですか?