この本はルネサンスの偉大な芸術家,科学者であったレオナルドの手記です。本書上巻には『人生論』『文学論』『絵画論』を、下巻には『科学論』が書いてあります。
レオナルド ダ・ヴィンチほど、森羅万象を解明しようと全力投球した人はいなかったかもしれないです。この本を読んでレオナルド ダ・ヴィンチの偉大さがほんの少しだけわかりました。
7200枚におよびレオナルド ダ・ヴィンチの手記から至言が書かれています。ただ、岩波さんのこだわりかはわからないけど、現代人でも読みにくい感じが使われていて読むのに一苦労しました。
タイトルにも書いていますが、深く物事を探求する人はメモ魔の傾向が高いような気がします。頭の中に全て留めておける人などいないからです。
この本を読んで、絵画は観察力なくしては描くことができないことがわかりました。レオナルド ダ・ヴィンチの観察力は才能というよりかは、強烈な探求心があってこそなような気がします。
この本には人生訓みたいな内容も書かれていて、現代にも十分に通ずるものがあります。自分にとっては度々読むことになりそうな名著でした。オススメです。
私の仕事は、他人の言葉よりも自分の経験から引き出される。
経験こそ立派な先生だ。
人間はやり通す力があるかないかによってのみ、称賛または非難に値する。
何かを主張をするのに権威を持ち出す人は全て、知性を使っているのではなく、ただ記憶力を使っているだけである。
つねに恐れつつ進まぬ者は、数々の侮辱にあい、しばしば悔いることになる。
充実した一日が幸せな眠りをもたらすように、充実した一生は幸福な死をもたらす。
私を軽蔑するな、私は貧乏ではないからな、やたらに沢山のものを欲しがる者こそ貧乏なのだ。
優れた画家はふたつのものを描く。人と人の心の動きである。
質素であることは最も素敵なことだ。