大学時代、4年間をユニクロのアルバイトに捧げた私は、社会人としての基礎を叩き込まれたと共に、その後のキャリアにおいてもユニクロの動向は常に気にかける存在となっていました。
読み進めていく中で、商売とはまさに生き死にを賭けた戦場であることを改めて実感しました。本書で特に印象的だったのは、人事異動に関する詳細な描写です。
古株重鎮の退職だけでなく、失敗から這い上がり再起を遂げた人材の姿がリアルに描かれており、組織のダイナミズムと個人の成長が鮮明に浮かび上がってきます。
例えば、ある役員は、海外事業の立ち上げに失敗し、本社への異動を余儀なくされます。しかし、そこで腐ることなく、持ち前の企画力で新事業を成功に導き、再び海外市場へ挑戦する機会を得ます。
このように、本書ではユニクロの成功を支えた人材の数々のドラマが紹介されています。その中には、私も大学時代のアルバイトで経験したようなエピソードも多く含まれており、当時の思い出が蘇りました。
特に印象に残っているのは、毎朝の唱和です。また、時間厳守とクリーンネスを徹底する精神も、社会人としての私の基盤となっています。
世界で勝負している企業として応援しています。
本書は、ユニクロの成長の軌跡だけでなく、そこで働く人々の情熱や葛藤もリアルに描いた貴重な資料です。