安岡正篤氏が
「古来の哲人賢人者の語は、まことに人間精神の至宝であり美玉である。もしこれを実践に応用すれば、慾では解らぬ不思議なはたらきのあることが実験できるのである」
と巻末に書いてあり、とても刺さりました。
古文で書かれているものもあったので、内容理解に時間を要するものもありましたが、自分にとってもはとても学びがある本でした。
2つ刺さった文章を引用として紹介します。
・人間の要素について
人間には4つの要素がある。特性と知能、技能、及び習慣である。
特性が本質で、知能や技能はいくら有用・有意義でも、属性的なものである。
習慣は徳性と話すことのできないもので、第二の天性ともいわれる。
知も技もこれに結ばれねば本物にはならない。
習慣を軽んずるのは人間の破滅である。
・国際連合について
法律や機構や政策だけではどうなるものではない。
結局人物である。衆生病む故に我れ病むというような、人類の悩みを己自身に抱いて、
世の救いを祈る熱烈深刻な魂を持った政治家が輩出して、そういう人々が各国の政権の座について、
互いに誠を尽くして協議するようにならねば世界は治まらないであろう。