こちらのブログの続きです。
6.「プロジェクトのトラブル解決大全」(木部智之)
プロジェクト管理における実践的な手法やリーダーシップの重要性を強調。炎上するプロジェクトの管理、スケジュール管理、ピープルマネジメント、実行の技術などについて詳細な説明があります 。
読んでいて作者のプロジェクトマネジメントとしての百戦錬磨さをとても感じます。
プロジェクトを推進していく上でスケジュールや体制の知見はとても勉強になりました。
<引用>
・プロジェクト計画書・体制図・課題管理表・進捗報告資料の4つ
・わかっていること/わかっていないことフレームワークを作成する
・炎上中のプロジェクト管理は作業進捗・タスク進捗・課題管理の3つだけ
・炎上となっている原因の仮説を100個ほど用意して、ヒアリングを行う
手ぶらで乗り込むはありえない。真の目的は頭のなかですべて考えきっておくこと、仮説検証型で進めるべき
・関係者ヒアリングは体制図からタテヨコで把握する
7.「自分の中に毒を持て」(岡本太郎)
岡本太郎の幸福論に基づいて、挑戦と危険を伴う道が真の充実をもたらすという考えを探求。個人が直面する葛藤とその解決策についての洞察が含まれています 。
自分の人生を考える「軸」を新たに得た気がする。本を読んでいていいなと思うことは好奇心が満たされたり、あらたな知見を得たりもありますが、普段の生活の中で自分が抱えている「モヤモヤ」の解像度があがることもあるかなと。
本書がまさにこれにあたるので、ぜひ多くの人に読んで欲しいです。
『僕は「幸福反対論者」だ。幸福というのは、自分につらいことや心配なことが何もなくて、ぬくぬくと、安全な状態をいうんだ。ニブイ人間だけが「しあわせ」なんだ。僕は幸福という言葉は大嫌いだ。僕はその代わりに、「歓喜」という言葉を使う。危険なこと、つらいこと、つまり死と対決するとき、人間は燃え上がる。それは生きがいであり、そのとき湧き起こるのが幸せではなくて「歓喜」なんだ。』
8.「戦略質問」(金巻龍一)
経営戦略策定において重要なポイントを解説。時間をかけずに、少人数で戦略を立てる重要性や、戦略の成功に関する質問リストなどが提供されています 。
経営本は多く読んできている自負があるのと、実務でも携わっているなかで非常に本書の内容は本質的だと感じます。
自分の中で何回も繰り返し読む本ってスゴイ良いんですよね。
<発想した戦略の課題を洗い出す「シックスレバー」>
・市場/顧客・組織・マネジメント・商品/サービス・人材・プロセス/IT<10の質問>
・この戦略の成功により、社員はどのような恩恵を受けますか?
・現在の組織にある課題がすべて解決したとしましょう。あなたの会社は何が実現できているのでしょうか?
・もし、あなたの会社が、今、突如この世から消えたら、誰が悲しむでしょうか?
・あなたの会社や事業が、このままの状態だとした場合、その終焉はいつ頃来ますか?
・あなたの会社は新しい戦略を策定されましたが、それにより、どこが弱くなりましたか?
・あなたの会社の社員は、自分のお子さんを、自分の会社に入れたいと思っているでしょうか?
・あなたの会社でのかつての「南極大陸」はなんですか?
・あなたの会社が「世紀の大番狂わせ」をするとしたら、それはどんなものでしょうか?
・あなたの会社の社員が他の会社に移られた場合、その方々は大活躍する予感がありますか?
・今回の戦略の実現を、既存の組織分掌を考えずにとにかく最適な人間に任せるとした場合、誰にやらせたいですか?
9.「リーダーシップ構造論」(波頭亮)
リーダーシップとマネジメントの違い、リーダーシップの発現に必要な要素、リーダーシップの意図的な開発方法について解説。リーダーシップの重要性がAI時代に増していくことも指摘しています
リーダーシップが大事ということはわかっていても、ではそれを発揮するにはどうしたらいいのか?というのがボンヤリしたままでした。
持論ではありますが、リーダーシップはある程度鍛えることもできますが、やはりレベルはあって難局に差しかかったときこそ資質は求められると思います。
<引用>
リーダーシップが発現するためには次の4つのファクターが必要とのことです。
・コミュニケーション
・リーダーシップコア
└Capability(チームを成功に導くことができる能力)
└意思決定力・実行力・コミュニケーション力
└Humanity(この人と深い関係性を持ちたいと思わせる人格)
└愛情・倫理
└Consistency(一貫性)
└時間的・関係的・状況的
・ケミストリー
└関係者との相性・クリエイティビティスペース
└クリエイティビティスペースが大きく、自発性と自己決定権が大。リーダーシップが発揮させやすい