ふと高校生のときに通っていた塾のことを思い出しました。
その塾は岡山駅から歩いて3分もしない距離にあり、塾に通っていた人は良くも悪くもS先生の影響を色濃く受けたと思う。
受験のノウハウというよりは、歴史の偉人や夢に関する話の方が強く記憶に残っている。S先生は吉田松陰の志や夢のことを熱弁されていました。
※授業の1/3が志や夢の話に費やされたかもしれないです。
多くの生徒がS先生の言動に影響を受けなか、私も感化された1人でした。
今に思えば、先生の言葉を100%素直に受け止めていたと思います。
授業も志望校を目指しつつも、先生の期待にも応えたくて(期待しているよと言われてた)、必死に勉強していました。
自習室によく通っていて、そのとき自習室で一緒に勉強していた友人は今でも交流があります。
ただ、ときがたって自分なりの価値観や知恵が付いてくると、ますます小中高生の教育は、生徒の人格形成や今後の人生に強く影響を与えることを改めて思うようになりました。
もし、思想的に歪んだ(何をもって歪んでいるかはさまざまですが、他人を蹴落とし、欺き、傷つけてでも私利私欲を追求するようなマインドと私は定義します)ものだったときに、子供1人だけでプロテクトできる術はないように思う。
ここは親や第三者がしっかりモニタリングすべきことかもしれない。
最近はオンラインで通うことができるので、親も一緒に勉強するとかがあってもいいかもしれない。
そうすれば、歪んだ思想教育の抑止効果もあるかもしれない。
もし、自分の子供が塾に通うとすれば、志望校の受験テクニックも教えてもらいつつ、プロフェッショナルな姿勢や正しいマインドも培ってほしいと思う。
なんで、こう思うようになったかというと、稲盛和夫さんの「心」を読んで、自分なりのある確信を得たからです。
それは、
「人生は心の在り方に大きく影響する。世のため人のために謙虚・誠実・勤勉に動くことこそが重要である。」
文章だけみるとよく聞く説法に近いかもですが、社会人経験を踏めば踏むほど、この言葉の重みが自分もほんの少しだけわかってきました。
能力があっても活かせない人は自分ありきな言動でトラブルを起こしたり、そもそもの考え方がひどい場合は会社にとって良くない事件を起こしたりします。
だからこそ稲盛和夫さんみたいな先生に出会えて、いい思想を学ぶことができたとしたら、それは人生の貴重な知的財産だと思います。
ただ、思想はとてもやっかいで、目で見ることができず、その良し悪しを判断する術も結局は個人の判断になります。
だからこそ、思想の良し悪しを判断する術を身につける教育こそ重要です。
出口治明さんの受け売りですが、歴史的には「多くの人を長くだますことはできない」という言葉を思い出しました。
おかしい思想というのは、一時的にはその思想の影響を受けたとしても、長い時間が経つと徐々に綻びが目立つようになってきます。
自分が子供に教える際には、テクニカルなことだけじゃなく、考え方やフィロソフィー的なことも自分の言葉でしっかり伝えてみたいと思います。
とはいえ、私も人間としてまだまだなので、頑張らねばと思った次第です。
S先生は今も元気にされているでしょうか?いつかお会いして自分の成長を感じてくれたら幸いです。